メカニックのための自習室

まだまだ進化する!次世代O?センサーが見えてきた!!

<<新しい空燃比センサを用いた低ミッション排気システム>>

地球温暖化や環境問題への関心が高まって、年々自動車の排気ガスにかかわる規制が強化されてきています。
燃費の規制や、排出ガス規制をクリアするために自動車メーカー各社がBEV(Battery Electric Vehicles)やFCV(Fuel-Cell Vehicles)を開発しています。
ですが、この研究が発表された2020年から以降20年も、動力源となるものは、現在までの主流である内燃機関を搭載したものであることは想像できます。
なので、環境の改善には今まで以上の低燃費で且つ低エミッションの動力源が必要になります。

 

エミッションの規制で、現在注目されているのは、欧州を中心に進められているRDE(Real Drining Emissions)や極低温環境(-7℃など)でのエミッションの強化です。

 

低温エミッションを低減する方法は以前からも研究されてきました。
この低温エミッションは、現在においても利用されている方法で、触媒を早く暖気させる制御や、A/F(エンジン燃焼空燃比)の改良、さらにはEHC(Electric Heated Catalyst)などが採用されています。
この研究は、コスト効果の大きなA/F制御の改良に注目して行われました。
A/F制御に必要なことそれは。

 

【A/Fセンサーシステムへの要求】

低温エミッション低減のために排気センサシステムに必要なことは、低温環境下でエンジン始動後すぐにA/Fコントロールを精度良く実施することです。
しかし、これには問題があります。
それは、エンジン始動後は排気ガス中の水蒸気がエンジン排気管によって冷やされ凝縮水となって図のように排気管内に大量の水を発生させます。

A/Fセンサー素子は高温で使用するので、セラミックで出来ていますが、水が飛散して、接触するするとセンサー素子は破損して、故障する恐れが出てきます。
また、凝縮水がセンサーに飛散する低温始動環境下あっても、正確にA/Fを検出できなければいけません。

 

そこで、低温エミッション低減するためのA/Fセンサーに求められる性能は次のようなものがあります。
@極低温環境下の指導の大量に水が存在する状況でも割れることがない能力
Aガス変化に対する高応答性
B水が存在する環境でも正確な出力をすること
以上のような項目が求められる、新しいA/Fセンサーを用いて低温エミッションの効果を測定しました。
その実験方法は。

 

【構成要素と実験方法】

今回実験で採用したのは、この図のようなガソリンエンジン排気システムの構成で、現在でも多く採用されている、2つの三元触媒と2つのA/Fセンサーを搭載した構成図です。
1つ目の三元触媒はS/C(スタートコンバーター)で、暖気を早めることでエミッションの低減と、破棄ガスの浄化の大部分を担っています。
2つ目の三元触媒はS/Cで浄化することのできなかったガスの掃除機として機能します。
エンジン直下でS/Cの前に取り付けられているFr-A/Fセンサーは、S/Cが最も浄化しやすい空燃比になるように燃料の噴射量をコントロールする制御ループを構成します。
S/Cの後ろに搭載されているRr-A/Fセンサーは、Fr-A/Fセンサーを使った制御ループを補正するサブフィードバックループを構成しています。
ここで使われた新しいセンサーは。
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